オンライン音楽国際交流の実例|柳井と上海をつないだピアノマスタークラス
- 2022年12月3日
- 読了時間: 5分
更新日:2 日前
※この記事は2022年に開催した、柳井と上海をオンラインでつないだ音楽国際交流マスタークラスの記録です。
現在も、地方から海外とつながる音楽教育、オンラインマスタークラス、音楽を通じた国際交流の実例として読んでいただいています。
山口県柳井市の小さな音楽教室からでも、オンラインを活用すれば海外の先生や学生と学び合うことができます。この記事では、ニューヨーク大学上海校と柳井をつないだピアノマスタークラスの内容、運営で工夫したこと、今後に活かしたい課題をまとめています。
山口県柳井市のクラリネット教室フジヤマクラリネットスタジオよりお届けしています。
今回は国を超えてオンラインにてピアノマスタークラスを企画運営したものをご紹介。
地方から世界とつながる音楽国際交流
柳井市内のみさきピアノ教室とニューヨーク大学上海校をオンラインで繋ぎ、ピアノマスタークラスを開催した記録です。

開催のきっかけ
前回のNYU上海校のJapanese conversation Night に演奏と柳井の紹介をしたことで、オンラインで音楽国際交流できることを実感し、今回の企画に至りました。
柳井と上海をつないだオンラインピアノマスタークラス
柳井からは、藤井美沙季先生。桐朋を出られて、柳井で精力的に活動しており、自身

の演奏のみならず、指導にも力を入れておられます。上海からは、チェン・メイリン先生。厦門出身でニューヨーク大学で学ばれ、現在上海校で指導しておられます。
二人とも顔合わせは初。互いの生徒たちを指導してくださいました。
私は通訳と司会進行。
オンラインマスタークラスで工夫したこと
オンラインで音楽のマスタークラスを行う場合、通常の会議とは違い、音、映像、タイムラグ、通訳、進行のすべてに気を配る必要があります。
音響・カメラ・通信環境で学んだこと
今回は、上海側は大学の視聴覚室、柳井側は個人宅スタジオという異なる環境で実施しました。こちらではMacBook、USBマイク、照明、スタンドを使い、できる範囲で音と映像が伝わりやすいよう準備しました。
理想を言えば、演奏者の正面、手元、足元など複数のカメラアングルがあると、ピアノのレッスンではより細かい動きが伝わります。今回は限られた機材での実施でしたが、その分、オンラインで音楽を伝えるために何が必要かを具体的に学ぶ機会になりました。
通訳・司会進行で大切にしたこと
今回、私は通訳と司会進行を担当しました。音楽レッスンの通訳では、言葉をそのまま訳すだけでなく、先生が何を聴き、何を変えようとしているのかをできるだけシンプルに伝えることが大切です。
特に子どもたちへのレッスンでは、専門的な言葉を難しくしすぎず、すぐに音に反映できる形で伝える必要があります。音色、リズム、フレーズ、キャラクターなど、音楽的なニュアンスを別の言語で共有することは簡単ではありませんが、その難しさも含めて大きな学びになりました。
生徒たちにとっての学び
最初は日本側から6歳の生徒がバッハのメヌエットト長調とたんぽぽがとんだ。メイリン先生は曲が楽しいのか悲しいのかを質問され、音符の長さやリズムについてわかりやすくアプローチ。

次は上海から17歳の生徒が「君の名は」よりスパークルを演奏。映画は見たことはないが、日本のアニメはとても好きなんだそう。大きな手でオクターブを容易に演奏している中、みさき先生は他の指も使いつつメロディーラインを浮かび上がらせることを提案。
続いてはベートーベンのテンペストソナタ。メイリン先生はテンペストの名称について話をされ、ベートーベンの他の曲とは異なった特色を解説してくださいました。曲の初めの3つのテンポマーキングの違いをしっかり表現すること、大きなオーケストラの中の楽器をイメージしながらそれぞれの役割やキャラクターを捉えることを教えてくださいました。

最後は連弾でくるみ割り人形。メロディが二人の間で交差する時は互いに歩みよること、拍ごとではなくリズムの塊でテンポを捉えることを指導してくださいました。
訳者としては、シンプルに伝わるように心がけましたが、これも難しいものでした。 実際に繊細な部分を聴き取ったり、細かな手の動きなどは分からない部分もあったり、音響悪い場面もあったりと改善できる部分は山積みですが、互いのベストは尽くしました。
地方の音楽教室だからこそできる国際交流
この企画を通して強く感じたのは、地方にいても、世界とつながる音楽体験は作れるということです。
大都市に行かなければ国際的な学びが得られない、海外に行かなければ交流できない、というわけではありません。オンラインを活用すれば、人口3万を切った山口県柳井市の音楽教室からでも、海外の先生や学生と出会い、互いの音楽や地域を紹介し合うことができます。
生徒たちにとっても、「自分の演奏が海外の先生に届く」「日本にいながら海外の人と音楽でつながる」という経験は、大きな刺激になります。こうした体験は、演奏技術だけでなく、視野を広げるきっかけにもなります。
今後のオンライン音楽交流について
このマスタークラス以降も、フジヤマクラリネットスタジオでは、オンラインレッスンや動画添削、海外との交流企画に取り組んでいます。
音楽を学ぶ場所は、教室の中だけに限られません。オンラインを活用することで、遠方の先生に学ぶ、海外の演奏を聴く、自分の演奏を録音・録画して振り返る、他の地域の学習者とつながるなど、学び方の可能性は広がっています。
今後も、柳井から音楽を通じて世界とつながる機会を作っていきたいと考えています。
フジヤマクラリネットスタジオのオンラインレッスン・交流企画
フジヤマクラリネットスタジオでは、山口県柳井市での対面レッスンに加え、オンラインレッスンや動画添削にも対応しています。
遠方にお住まいの方、オンラインで継続的に学びたい方、発表会やコンクールに向けて録音を活用したい方もご相談ください。
また、音楽を通じた国際交流や、オンラインでのマスタークラス企画にも関心を持って取り組んでいます。地域にいながら広い世界とつながる音楽体験を、これからも大切にしていきます。
クラリネットレッスンは




